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はじめに

賃貸マンションやアパートを所有し、管理会社へ業務を委託している、または委託を検討しているオーナーのなかには、「どこまで管理会社に任せられるのか」と疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。管理会社が担う業務範囲や契約形態の違いを理解することは、無駄なコストを抑え、物件の価値を維持しながら安定した収益を得るための重要な第一歩です。

今回は、管理会社に委託できる主な業務内容をはじめ、一般管理契約とサブリース契約の違いや管理会社を選ぶ際のポイント、そして今の管理体制を見直すべきか判断するチェック項目をご紹介します。ご自身の物件に合った管理方法を明確にし、より安心して賃貸経営を続けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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管理会社に委託できる主な業務内容

マンションの外観風景

管理会社に委託できる業務は、大きく 「賃貸管理」 と 「建物管理」 の2つに分けられます。

賃貸管理は入居者に関わる日常業務を総合的にサポートする領域であり、建物管理は物件の安全性や資産価値を維持するための専門的な業務を担います。これらはどちらもオーナーの負担を大きく軽減してくれるため、後述する一般管理契約では「賃貸管理」と「建物管理」を合わせて契約するのが一般的です。

ここからは、それぞれの業務内容について詳しく見ていきましょう。

賃貸管理

賃貸管理は、入居者募集や契約手続き、家賃管理、トラブル対応など、入居者に関わる日常業務を総合的にサポートする領域です。

入居者の募集

空室が発生すると、管理会社はすぐに次の入居者募集を開始します。不動産ポータルサイトへの掲載、SNS広告、仲介会社への依頼といった複数の方法を組み合わせ、早期成約を目指します。市場動向を踏まえた募集条件の調整や改善提案も受けられるため、専門的な視点で効率良く入居者を確保できます。

賃貸借契約の手続き(新規・更新)

入居審査、契約書類の作成、重要事項説明など、専門知識が必要な手続きの代行も管理会社の主要業務です。法的な不備や手続き漏れのリスクを避けられるため、オーナーにとって大きな安心材料となります。

家賃の集金・滞納者への督促

管理会社は毎月の家賃が正しく入金されているかを確認し、滞納があれば電話や書面で督促を行います。必要に応じて保証会社や債権回収会社と連携することもでき、オーナー個人では対応が難しい場面も任せられます。

トラブル・クレーム対応

騒音や異臭、水漏れ、設備不具合、ゴミ出しルール違反、住民同士のトラブルなど、日常的に発生しやすい問題にも迅速に対応します。経験豊富な管理会社であれば、過去の事例を踏まえた適切な判断でスムーズに解決へ導いてくれます。

退去立ち会い・敷金精算

退去時には、解約受付から立ち会い、室内状況の確認、原状回復の判断、敷金精算まで一連の業務を管理会社が担当します。特に原状回復の範囲はトラブルになりやすいため、第三者である管理会社が公平に判断することで不要なトラブルを避けられます。

オーナーへの報告

管理会社には年1回以上の定期報告が義務付けられており、入居状況、クレーム対応、修繕履歴などをオーナーへ共有します。物件の状況を把握しやすく、長期的な運用計画にも役立ちます。

建物管理

建物管理は、物件の安全性・清潔さ・資産価値を維持するための業務です。専門性が高く、オーナーが個人で行うには負担が大きいため、管理会社に委託するメリットが特に大きい領域です。

建物の維持管理

管理会社はエントランスや共用廊下、外壁、屋上、駐車場、庭などの共用部分を定期的に点検し、劣化や不具合があれば修繕を手配します。日常的なメンテナンスによって建物の価値を維持する重要な業務です。

設備の維持管理(法定点検・任意点検)

消防設備、貯水槽、浄化槽、エレベーターなど、法律で定められた点検を確実に実施します。点検を怠ると罰則や事故時の責任問題につながるため、管理会社に任せることでリスクを回避できます。

清掃業務・ゴミ管理

管理会社は日常清掃から高圧洗浄などの定期清掃まで幅広く対応し、建物の美観と衛生環境を維持します。清潔な共用部は入居者満足度に直結し、空室対策にも効果的です。

長期修繕計画の策定と実施

建物の状態を踏まえ、長期的な修繕計画を立てることも管理会社の重要な業務です。適切なタイミングで修繕を行うことで劣化を防ぎ、資産価値を維持できます。計画に基づく工事手配や入居者への周知も管理会社が担当します。

修繕工事の手配

管理会社は外壁補修や防水工事、設備交換など、必要な修繕工事を業者に手配します。工事内容や予算についてはオーナーと相談しながら進めるケースが一般的で、安心して任せられる体制が整っています。

管理会社の業務内容については以下の記事でも解説しています。
>>賃貸管理とは?不動産管理会社の役割と利用のメリット・デメリット
>>賃貸経営サポートの必要性とその内容とは?管理会社の選び方も解説

管理委託契約の種類と特徴

本を開くスーツ男性と都市背景

管理委託契約は大きく「一般管理契約」と「サブリース契約」の2種類に分かれ、それぞれで管理範囲や収益構造、オーナーが負うリスクが異なります。どちらを選ぶかによって賃貸経営のスタイルが大きく変わるため、まずは両者の特徴をしっかりと理解したうえで判断することが大切です。

ここからは、それぞれの契約形態について詳しく解説します。

一般管理契約

一般管理契約は、物件の所有権はそのままオーナーが持ち続け、日常的な管理業務だけを管理会社に委託する契約です。管理会社は入居者対応や家賃管理などの実務を代行しますが、家賃や敷金の金額設定、経営方針の決定といった根幹部分はオーナー自身が判断します。

この契約形態の魅力は、オーナーが自由に賃料設定を行えるため、満室が続けば高い収益を得られる点にあります。一方で、空室が発生すればその分だけ収入が減り、管理委託料だけが発生するため、空室リスクはオーナー自身が負うことになります。賃料設定や市場動向を理解し、適切な経営判断を行う姿勢が求められる契約です。

サブリース契約

サブリース契約は、管理会社が物件を 一括で借り上げ、オーナーに対して毎月一定額の賃料を支払う仕組みです。管理会社は借り上げた物件を入居者へ転貸し、実際の家賃収入を受け取ります。

オーナーは管理会社から保証賃料を受け取るため、空室があっても収入が途切れないという大きなメリットがあります。ただし、保証賃料は実際の家賃収入より低く設定されるため、一般管理契約と比べると収益性は下がります。

また、物件が借り上げ状態になるため、オーナーが自由に家賃設定を行うことはできません。安定性を優先する代わりに、収益面での自由度が制限される契約といえます。

選ぶ際の判断軸

一般管理契約とサブリース契約のどちらを選ぶべきかは、オーナーが賃貸経営で何を優先したいかによって変わります。

収益性を重視し、賃料設定や経営判断を自分で行いたい場合は一般管理契約が適しています。一方で、空室リスクを避けたい、毎月の収入を安定させたいという場合はサブリース契約が向いています。

また、将来的な契約の見直しや柔軟性を重視するかどうかも重要な判断材料です。一般管理契約は比較的柔軟に見直しができますが、サブリース契約は途中解約が難しいケースもあるため、契約内容を慎重に確認する必要があります。

管理会社を選ぶ際に注目したい5つのポイント

手と豆電球

賃貸物件は立地や築年数、構造、設備などが一つとして同じものはなく、まさに唯一無二の資産です。その大切な資産を安定的に運用していくためには、どの管理会社に任せるかが非常に重要になります。

ここでは、管理会社を選ぶ際に特に注目したい5つのポイントを紹介します。

1.管理実績は十分か

まず確認したいのは、その管理会社がどれだけの管理実績を持っているかという点です。管理戸数が多い会社ほど、日々の管理業務で蓄積されたノウハウが豊富で、さまざまなタイプの物件やトラブルに対応してきた経験値があります。

特に管理戸数が1万戸を超える規模であれば、スピーディで安定したサービスを提供できる体制が整っている可能性が高く、安心して任せやすいといえるでしょう。

2.入居率を高める提案力があるか

空室が続いているにもかかわらず、十分な市場調査も行わずに家賃の値下げだけを提案する管理会社では、収益性が損なわれる恐れがあります。広告の強化や初期費用の見直し、人気設備の導入、ミニリフォームなど、物件の特徴やエリアのニーズに合わせた改善策を具体的に提示できる会社であれば、空室期間を短縮しやすくなります。

過去の提案事例や改善実績を確認しておくと、その会社の実力や提案力が見えやすくなります。

3.トラブル対応の体制が整っているか

賃貸物件では、水漏れや設備故障、騒音などのトラブルはどうしても避けられません。そのため、トラブルに迅速に対応できる体制が整っているかどうかも重要なポイントです。

休日や夜間でも現場に駆けつけられるか、専門業者とのネットワークがあるか、24時間対応のコールセンターが設置されているかなど、初動の速さを左右する仕組みを事前に確認しておくことが大切です。

4.担当社員の対応力は信頼できるか

実際のやり取りは担当者を通じて行われるため、担当社員の対応力や印象も管理会社選びに大きく影響します。知識や経験があることはもちろん、レスポンスの速さや説明のわかりやすさ、コミュニケーションの丁寧さは、ストレスなく賃貸経営を続けるための重要な要素です。

また、担当者の教育体制やサポート体制についても事前に確認しておくと安心です。

5.管理手数料は適正か

最後に、管理手数料が適正かどうかを見極めることも欠かせません。一般的に管理委託料の相場は、毎月の家賃収入に対して5%前後が目安とされていますが、この数字だけで判断してしまうと本質を見誤る可能性があります。

手数料が低いことを理由に管理会社を選ぶと、広告費や修繕費、建物清掃や各種点検費用など別の項目で高額な費用が発生し、結果的に総コストが増えてしまうケースも少なくありません。大切なのは、提示された手数料でどこまで対応してもらえるのか、そして追加費用がどの程度発生するのかを丁寧に確認し、トータルでのコストとサービス内容を比較することです。

管理会社の選び方については以下の記事でも解説しています。
>>管理会社の選び方ポイント5選

今の管理会社は適切?見直しのチェックポイント

ノートに書かれたCHECKの文字とペン

賃貸管理会社の良し悪しは、空室率・収益・入居者満足度・修繕コストなど、賃貸経営のあらゆる部分に直結します。「なんとなく不満があるけれど、変えるべきか判断できない」という場合は、まず事実ベースで現状を点検することが重要です。

以下では、主要なチェックポイントをテーマ別に解説します。

空室対策のチェックポイント

空室が長引く背景には、管理会社の募集力不足が隠れていることがあります。以下が複数当てはまる場合、リーシング力(客付け力)に課題がある可能性が高いです。

  • 3か月以上空室が埋まらない
  • 内見数の報告がない/極端に少ない
  • 募集条件(賃料・敷金など)の見直し提案がない
  • どの媒体で募集しているか説明がない
  • 競合物件との比較・市場データの共有がない

対応・管理体制のチェックポイント

対応・管理の質は、入居者満足度とトラブル発生率に直結します。以下の項目を確認して、管理体制に問題がないか見極めましょう。

  • 問い合わせへの返信が遅い(24時間以上)
  • トラブル報告が後手になる
  • 月次・定期報告がない
  • 担当者が頻繁に変わる
  • 緊急対応の体制が不明確

修繕・コスト管理のチェックポイント

修繕費の透明性は、管理会社の誠実さを測る重要な指標です。以下の項目が当てはまる場合、コスト管理に課題がある可能性があります。

  • 見積もりの根拠・内訳説明がない
  • 業者選定の基準が不明
  • コスト削減の提案がない
  • 修繕履歴が管理・共有されていない

収益性・提案力のチェックポイント

管理会社は「ただ管理するだけ」ではなく、収益改善のパートナーであるべきです。以下の項目を確認し、提案力の有無を見極めましょう。

  • 空室対策の具体的な提案がない
  • 賃料見直しの提案がない
  • リフォーム・バリューアップ提案がない
  • 周辺市場の情報共有がない
  • 管理委託費に見合った成果が出ていない

報告体制のチェックポイント

管理会社の誠実さは、書類や報告の質にも表れます。以下の項目が見られる場合、報告体制に問題がある可能性があります。

  • 月次報告が曖昧/内容が薄い
  • 総会資料・報告書のクオリティが低い
  • 契約見直しの提案がない

入居者対応のチェックポイント

入居者対応の質は、退去率や口コミに直結します。以下の項目が当てはまる場合、入居者対応に課題があると考えられます。

  • 電話対応が不親切/クレームが増えている
  • トラブル時に放置されることがある

管理会社の変更については以下の記事で詳しく解説しています。
>>マンション管理会社の「リプレイス」とは?変更手順やトラブル回避策をご紹介

信頼できる管理会社をお探しの方へ

人差し指を立てて案内する男性ビジネスマン

賃貸経営は、物件という大切な資産を守りながら、安定した収益を生み出していく長期的な取り組みです。そのためには、日々の管理業務を安心して任せられる“信頼できるパートナー”の存在が欠かせません。管理会社の質は、空室率・収益・入居者満足度・修繕コストなど、経営のあらゆる部分に影響するため、どこに任せるかは非常に重要な判断になります。

LIXILリアルティの賃貸管理サービスは、こうしたオーナー様の不安や負担を軽減し、物件の価値と収益を長く守るための体制が整っています。入居者募集や家賃管理、トラブル対応、建物メンテナンスといった幅広い業務をワンストップで対応できる点が大きな強みです。また、LIXILグループならではの住まいに関するビッグデータを活用し、物件ごとに最適な空室対策や改善提案を行えることも特徴です。

さらに、24時間対応のコールセンターによる迅速なトラブル対応や、透明性の高い報告体制など、オーナー様が安心して賃貸経営を続けられる環境が整っています。「今の管理会社で本当に大丈夫だろうか」「丁寧に対応してくれる会社に委託したい」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

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まとめ

管理会社にどこまで委託できるのか、そしてどの契約形態を選ぶべきかは、賃貸経営の方向性を大きく左右します。まずは賃貸管理と建物管理の役割を理解し、一般管理契約とサブリース契約の違いを把握することで、ご自身の物件に最適な運用スタイルが自然と見えてくるでしょう。

また、管理会社の選び方や見直しのポイントを押さえておくことで、空室率や収益性、入居者満足度といった経営の質を安定させることができます。今回ご紹介した内容を参考に「信頼できる管理会社」を選び、安心して賃貸経営を続けていきましょう。