ミニチュアを虫眼鏡で見る様子

はじめに

所有している物件の賃貸経営を行っているオーナー様のなかには、管理業務を自ら行っている方もいるのではないでしょうか。

自主管理には経済的なメリットがある半面、さまざまなトラブルがつきものです。円滑な運営のためには、自主管理のリスクについて事前にしっかりと把握し、適切な対策を講じる必要があります。

そこで、今回は賃貸経営において直面することが多い10のトラブルを取り上げ、それぞれの解決策を詳しくまとめました。また、自主管理の賃貸トラブルを回避する方法や委託管理のメリット・デメリット、切り替え時の注意点についても併せてご紹介します。

賃貸物件の自主管理に課題を感じている方や、よくあるトラブルへの対処法について知りたい方など、ぜひ参考にしてみてください。

LIXILリアルティの賃貸管理サービスでは、賃貸経営のエキスパートが収益の最大化をサポートしております。サービスについての資料をご用意しておりますので、ぜひこちらからダウンロードください。
>>資料をダウンロードする

自主管理の賃貸経営でよくある10のトラブルと解決策

自主管理の賃貸経営トラブルで頭を抱える人

自主管理による賃貸経営では、特に以下のようなトラブルが発生しやすいです。

  • 家賃滞納トラブル
  • 騒音トラブル
  • 設備故障トラブル
  • ペット不可物件でのペット飼育トラブル
  • 水漏れトラブル
  • 鍵の紛失トラブル
  • ゴミ出しに関するトラブル
  • 異臭トラブル
  • 無断駐車トラブル
  • 退去時の精算トラブル

具体的なトラブルの例とその解決策について、以下で詳しく見ていきましょう。

1. 家賃滞納トラブル

家賃滞納トラブルは、賃貸物件を自主管理しているオーナーにとって頭の痛い問題のひとつです。入居者が振込手続きをし忘れたり、引き落とし用口座の残高が不足していたりする「うっかりミス」であることが多いですが、なかには急な入院など不測の事態によるものや、お金がなくて支払えないケースもあります。

支払期日を過ぎても家賃が未払いの場合は、まずは入居者に電話連絡をして状況を確認しましょう。時間が経ってから連絡すると「多少遅れても問題なさそう」といった印象を与え、再び家賃滞納が発生しやすくなるため、期日を過ぎたら速やかに連絡することが大切です。もし電話で連絡がつかない場合は、滞納している旨を記した督促状を作成してポストへ投函します。

なお、督促を行っても滞納が続く場合は、法的措置の検討が必要です。そうなるとオーナー個人で対応することは難しいため、弁護士などの専門家に相談しながら進めていくとよいでしょう。

2. 騒音トラブル

騒音トラブルも、自主管理の賃貸経営においてオーナーが直面しやすい問題のひとつです。騒音には、話し声や洗濯機・掃除機などの家電製品の音、子どもの走る音、ペットの鳴き声、リフォーム工事の音といったさまざまな種類があり、特に夜間と早朝の時間帯の騒音はトラブルに発展しやすい傾向があります。

騒音に関するクレームを受けたら、まずは騒音の発生源や音の種類、時間帯などの詳細を記録し、他の部屋でも同様の被害があるかを確認しましょう。そのうえで掲示板やポストへの手紙投函などを通じて全入居者への注意喚起を行い、自主的な改善を促します。それでも改善されない場合は騒音の原因となっている入居者に直接注意を行う必要がありますが、その際は事前調査の記録をもとに詳細かつ慎重に対応することが大切です。

入居者との騒音トラブルについては以下の記事でも解説しています。
>>騒音トラブルに対してオーナー・管理会社がとるべき対応とその難しさ

3. 設備故障トラブル

設備故障も多く発生するトラブルのひとつですが、予測が難しく、突然発生することが多いです。特に、給湯器やトイレ、エアコンといった生活に欠かせない設備が故障すると、入居者に対して大きな不便を強いることになります。

そのため、入居者から設備故障の報告を受けたら速やかに修理業者を手配し、問題の早期解決に努めましょう。なお、設備故障の原因はさまざまですが、初期不良や経年劣化による故障に対してはオーナーが修繕費を負担する必要がある点に注意が必要です。

4. ペット不可物件でのペット飼育トラブル

ペット不可物件でペットを飼育することは重大な規約違反となりますが、入居者が無断でペットを飼育し、トラブルになるケースは少なくありません。ペットの鳴き声や物音、ニオイなどが原因で他の入居者が気づき、オーナーへクレームが入って発覚するケースが多い印象です。

こうした事態を回避するためには、入居時にペット不可の規約を明確に伝え、違反した場合のペナルティについても具体的に提示する必要があります。また、定期的に物件を巡回し、ペットの飼育が行われていないか確認する方法も有効です。

もしペット飼育が発覚した場合は、まずは該当の入居者に対して冷静に注意し、ペット可物件への引越しなどを検討するよう促します。それでも改善が見られない場合は、専門家に相談しながら契約解除について検討するとよいでしょう。

5. 水漏れトラブル

水漏れトラブルは、配管の劣化や施工不良などが原因で発生するケースが一般的です。発生箇所だけでなく、下の階などにも被害を及ぼすことがあるほか、建物の構造に深刻なダメージを与える恐れもあるため、発生した場合は迅速な対応が求められます。

具体的には、まずは水の元栓を閉めて被害の拡大を防ぎ、その後、水漏れトラブル専門の修理業者に修理を依頼しましょう。また、必要に応じて下の階や周囲の部屋などにもしっかりと状況を説明することが大切です。

6. 鍵の紛失トラブル

入居者による鍵の紛失も非常に一般的なトラブルで、自主管理の賃貸物件においてはオーナーに緊急連絡が入ることが多いです。まずは入居者が部屋に入れない問題を解消するために、スペアキーを用意して迅速に入居者のもとへ向かう必要があります。

また、鍵の紛失は防犯上のリスクを伴うため、早めに交換の手配を進めていきましょう。交換費用は入居者が負担することが多いですが、なかにはオーナーが一部の費用を負担するケースもみられます。

7. ゴミ出しに関するトラブル

自主管理の賃貸経営では、入居者によるゴミ出しのルール違反がトラブルの原因になることもあります。特に、「指定された曜日や時間帯以外にゴミを出さない」「ゴミの分別が適切に行われていない」といったクレームがオーナーに寄せられることが多く、早めに状況を確認してしっかりと対応することが大切です。

具体的には、ゴミ出しのルールを明確にしたうえで書面や掲示板などで周知徹底したり、ゴミ置き場付近に防犯カメラを設置したりといった対処法がおすすめです。

8. 異臭トラブル

入居者が部屋にゴミを溜め込むことなどが原因で、異臭騒ぎに発展するケースもあります。このようなトラブルはほかの入居者の満足度を低下させるほか、物件の価値にも影響を与える可能性があるため、スピーディーな対応が必要不可欠です。

異臭のクレームを受けたら該当の入居者に連絡し、「どのように改善できるか」を丁寧に話し合うとよいでしょう。また、今後同じようなトラブルが発生しないためにも、異臭の原因となる行為は避けるよう入居者全員に周知することも重要です。

9. 無断駐車トラブル

駐車場付きの物件においては、無断駐車トラブルが発生することもあります。無断駐車のクレームを受けたら、まずは「ここは私有地のため、駐車をご遠慮ください。再度無断で駐車された場合は、駐車代金として〇万円をご請求します」といった内容の警告文を車両に貼り付けます。

それでも無断駐車が続く場合は、陸運局にて自動車の「登録証明取得申請手続き」を行い、車両の所有者を特定しましょう。そして、警告文を内容証明郵便にて送付し、その後も改善されない場合は弁護士に相談しながら法的手続きへと進む必要があります。

10. 退去時の精算トラブル

入居者の退去時には、敷金の精算や修繕費用・ハウスクリーニング代の負担などを巡ってトラブルになる傾向があります。オーナーと入居者の理解が異なることが原因で争いへと発展しやすいため、オーナーは退去時の精算に関するルールや基準を入居時にしっかりと説明し、理解を得ておくことが重要です。

もしトラブルになってしまった場合は冷静に話し合いを重ね、必要に応じて弁護士や不動産コンサルタントなどの専門家に相談することも検討しましょう。なお、精算に関するルールを設定する際や退去時の説明時には、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にするとオーナー・入居者双方が納得できる精算を目指せます。

参考:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)のダウンロード|国土交通省

自主管理の賃貸トラブルを回避する6つの方法

自主管理の賃貸トラブルの回避法を教えてくれる人

自主管理の賃貸経営を円滑に進めるためには、トラブルを未然に回避するための取り組みが不可欠です。ここでは、特に効果的な6つの方法について詳しく解説します。

1. 定期的に物件をチェックする

自主管理の賃貸トラブルを防ぐ方法として最も有効といえるのが、定期的に物件をチェックすることです。実際に現場へ出向いて点検とメンテナンスを行うことで、物件の劣化を防ぐことができるほか、小さな不具合の早期発見によって大きなトラブルへの発展を回避できます。

物件チェックの際は、主に以下の箇所を点検するとよいでしょう。

  • 建物全体の共用部分(エントランス、廊下、階段、エレベーター、ゴミ置き場など)
  • 物件内部の設備(水道や給湯器、電気設備、エアコンなど)
  • セキュリティ設備(防犯カメラや鍵など)
  • 防災設備(火災報知器や消火器など)

なお、事前に年間の点検スケジュールを作成しておくと、どの時期にどの設備の点検を行うかが明確になり、管理がしやすくなります。

2. 入居者とのコミュニケーションを強化する

入居者とのコミュニケーションを強化することも、自主管理の賃貸トラブルの回避につながります。たとえば定期点検時などに挨拶をしたり、入居者からの各種問い合わせに対して迅速かつ丁寧に対応したりすることで、入居者からの信頼度が増し、トラブル発生時にスムーズに問題解決を行える可能性が高まります。

また、定期的に入居者アンケートを実施し、物件の状態やサービスに対するフィードバックを収集する対策も非常に効果的です。アンケートの結果をもとに改善点を見つけ、必要に応じて修繕や設備の交換などを行うことで、入居者の満足度を高める効果も得られます。

3. 家賃保証会社を利用する

家賃保証会社の活用は、家賃滞納トラブルを未然に防ぐために大変有効な手段です。家賃保証会社とは、入居者が家賃を滞納した場合に家賃を立て替えるサービスを提供する事業者で、オーナーは家賃未回収のリスクを軽減でき、安定した収入を確保できます。

ただし、保証会社によって具体的な保証内容が異なるため、事前にしっかりと確認したうえで利用するとよいでしょう。また、手数料とサービス内容のバランスや実績、口コミ・評判などにも注目し、希望条件にマッチした信頼性の高い保証会社を選ぶことがポイントです。

家賃保証会社については以下の記事でも解説しています。
>>家賃保証会社とは?家賃滞納への対応とオーナーのメリット

4. 自主管理に役立つITツールを活用する

自主管理の賃貸経営においては、ITツールの積極的な活用もトラブル対策として有効です。自主管理に役立つツールを導入することによって管理業務の効率が大幅に向上し、細かな部分にもしっかりと管理の手が行き届くことで、トラブル発生を効果的に防げます。

特に、以下のツールを利用するとメリットを実感しやすいでしょう。

入居者情報管理ソフト

各入居者の連絡先や契約内容、家賃支払い状況などを一元管理できるツールです。なかには家賃の入金状況を自動的にチェックし、滞納が発生した場合に通知される機能を持つ便利なタイプもあります。

オンライン家賃決済システム

オンラインで家賃の支払いを行えるシステムのことで、オーナーは入金状況の追跡がしやすく、遅延や滞納の早期発見につながります。特に、クレジットカードやスマートフォン決済は手軽さが人気となっており、銀行引き落としや現金払いに比べて支払いのハードルを下げられることも大きなメリットです。

相談受付システム

入居者からの連絡を24時間いつでも受け付けられるよう、相談受付システムを導入するのもおすすめです。トラブルへの対応を迅速に行えるようになるほか、トラブルの記録管理にも役立ちます。

5. 設備故障に対応できる業者をリストアップしておく

設備故障が発生した際に迅速に対応できるよう、修理やメンテナンスを行っている業者のリストを事前に作成しておくとよいでしょう。業者選びの際には「自分の物件がある地域をカバーしているか」「緊急性が高い場合に、時間を問わず迅速に対応してもらえるか」などの点に注目し、信頼のおける業者と契約しておけると安心です。

6. 専門家と連携する

自主管理の賃貸経営においては、専門家との連携も不可欠です。たとえば信頼できる弁護士と関係を築いておけば、事前に法的リスクを把握したうえで家賃の督促やクレーム対応を行うなど、リスク管理を行いながら適切な対策を講じることができます。

「委託管理」の選択肢と切り替え時の注意点

委託と書かれた木のブロック

自主管理の賃貸経営においてはトラブル発生時の対応に手間がかかるため、委託管理へと切り替えることも検討するとよいでしょう。委託管理とは、物件の管理業務を不動産管理会社が行うことで、以下のような特徴があります。

委託管理のメリット

委託管理の主なメリットは以下の通りです。

  • 管理の手間を軽減できる
  • 空室期間を最小限に抑え、安定した収入を確保できる
  • 実績やノウハウをもとにした効果的な管理を期待できる
  • トラブル発生時に迅速に対応してもらえる

賃貸経営のエキスパートに物件の管理を任せられれば、自主管理を行うよりも円滑に賃貸経営の成功を目指せます。また、管理業務にかかる手間や時間を大幅に削減できることもうれしい魅力です。

委託管理のデメリット

上記のようなメリットがある一方で、委託管理には以下のような注意点があります。

  • 管理費用が発生する
  • 利用する管理会社によって管理の質が異なる

管理会社に業務委託する場合は、家賃収入の5%~10%程度ほどの費用を支払う必要があります。まずは自主管理において何がうまく行っているのか、どのような課題があるのかを洗い出し、委託の必要性を慎重に検討するとよいでしょう。

また、管理会社によってサービス内容や対応の仕方などが大きく異なるため、じっくりと比較検討して管理会社を選ぶことが大切です。

管理会社のメリット・デメリットについては以下の記事でも解説しています。
>>賃貸管理とは?不動産管理会社の役割と利用のメリット・デメリット

自主管理から委託管理に切り替える際の注意点

自主管理と委託管理のどちらが適切かは、各物件やオーナーの状況によって異なります。そのため、上記のメリット・デメリットをしっかりと考慮しながら慎重に判断することがポイントです。

もし自主管理から委託管理に切り替えたい場合は、管理費用とサポート内容のバランスを見ながら慎重に選定しましょう。また、過去の実績や口コミ・評判に注目したり、見積もりのやり取りを通じて担当者との相性をチェックしたりすると、ご自身に合った管理会社を見極めやすくなります。

管理会社の選び方については以下の記事でも解説しています。
>>管理会社の選び方ポイント5選

賃貸物件の管理は「信頼できる管理会社」へ委託を

賃貸物件管理委託の際に握手する2人

自主管理においてはコストを抑えた賃貸経営が叶うものの、さまざまなトラブルに対応する手間や時間がかかるため、信頼できる管理会社に委託するのもひとつの方法です。信頼性については、賃貸管理の経験年数や成功事例の多さ、口コミ・評判の高さなどから判断するとよいでしょう。

LIXILリアルティの賃貸管理サービスでは、長年の経験とノウハウを活かした賃貸管理業務を提供し、オーナー様の負担軽減と利益の最大化をサポートしています。各種トラブルに対しては、24時間体制のサポートセンターの整備によってスピーディーな解決を目指しており、オーナー様からは「迅速かつ丁寧に対応してもらえて安心」などと評判です。

ご興味のある方は、ぜひ以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

>>お問い合わせする

まとめ

自主管理の賃貸経営においては、家賃滞納や騒音トラブル、設備故障、鍵の紛失、水漏れといった各種トラブルが発生した際にオーナー自身が対応する必要があります。また、トラブルの発生を未然に防ぐためには定期的な物件チェックや入居者とのコミュニケーション強化、ITツールの活用などが有効ですが、それらの対策を講じる際にも手間がかかるため、人によっては自主管理に対して大きな負担を感じる場合もあるかもしれません。

もし「自主管理は難しい」とお考えなら、ぜひ管理会社への業務委託を検討してみてください。トラブルへの対応はもちろん、入居者募集や家賃管理、設備点検なども一任でき、賃貸経営の成功を効率的に目指せるでしょう。

株式会社 LIXILリアルティは、
LIXILのグループ会社です。